才能を開花させる

1. 目標をつくる
2. 目的を確認する
3. 目的を共有する
4. 期限を決め具体的な内容を決める

それでは、ポテンシャルを才能として開花させるためのプランニングを開始しましょう。

そこで大切な事が以上の4点になります。1つずつ解説をしましょう。

目的を確認する

1.目標をつくる

目標は,楽しく走りたいから競技会で結果を出したいまで様々です。先ず自分が入会を決めた理由から目標を使って下さい。楽しく活動する事が目的の方はその姿を想像しそこに近づけるために必要なことを考えましょう。競技会で結果を残すことを考えている方は具体的な数字(記録)で目標を設定して下さい。理由はブログ内の目標、目的などの項目で書かれているものを参考にして下さい。

目的を共有する

2.目的を確認する

目的とは入会を決めた動機です。大会等で結果を残したい。運動会で速く走りたい。楽しく運動がしたい。友達が欲しい。動機は様々ですその動機を達成する目的を明確にし、目的を達せするための課題を作ります。例えば、友達を作るにはどうすべきか、11秒台で走る為に何が必要か。それを習得するにはどうするか等です。指導者は選手に課題を与えたり、課題解決のヒントを与え最終的には選手が自分の力で解決できる様にサポートします。

 

目的を決める

3.目的を共有する

指導者と選手の目的意識が違ってしまえば、良い結果は出ません。一番多い例としては選手は楽しく走りたいといった目的で活動している場合、指導者が選手の才能に気づき強引に才能を開花させようとした場合などがあります。指導者が選手を競技会等で良い結果を出せたいと考えた場合まず選手の意思を確認し,選手の目的意識を変える必要があります。話し合いなどを充分に行い双方の意思決定が行われた場合、指導者は選手を競技会等で活躍できる練習メニューに変えます。また、同様に記録が伸びない。予想以上に記録が伸びた。この様な場面での目標の変更も同様に考えます。

①全国大会に出たい

目標
明確な標準記録があります。この標準記録が目標になります。例えば100mの全国大会標準記録が11,30 の場合、この記録が目標になります。11,40 では目標としてふさわしくありません。

②県大会で優勝したい

目標

目標は明確ですが具体的記録は明確にではありません。年によって記録は変わります。したがって過去10年間程度の優勝タイムの平均をとり、そこに今年の他の選手の情報を加味して具体的な数字を決めます。

例えば過去10年間の優勝記録の平均値が11,24となればこの記録を参考に本年度の情報を加味して目標を決定します。但し、例外がある場合は目標の修正も必要です。その年に限り全国トップレベルの選手がいる場合です。彼のベストが10,60 だった場合、優勝するために必要な記録は10,60 以上になります。

ここで重要な要素が、精神的ポテンシャル、②柔軟な発想、発想を転換できる能力、③判断力、決断力④精神的体力の有無になります。事実上不可能な目標に拘って自滅するよりは柔軟に目標を変える事を判断、決断しそれでもやるべき事を継続する事ができる精神的体力を持ち合わせておかなければなりません。

目標とは、目的をより具体的な数字等に置き換えたものと考えて下さい。

 

期限を決め具体的な内容を決める

4. 期限を決め具体的な内容を決める

上記(1)(2)(3)が終われば「練る」作業は85%は完成と言って良いでしょう。

後は練習の内容、スケジュールを残された時間、本人の目標からやるべき事柄を整理しその内容に沿って行動するだけです。過程で内容の変更や修正、あるいは目標の修正もあると思います。

この場合重要な事は前記にも書いた②柔軟な発想、発想を転換できる能力、③ 判断力、決断力④精神的体力です。

しかし問題は発生します。次は問題が発生した時の対処法について解説しましょう。

5.障害が発生した場合の対処

問題が発生するタイミングは「練る」が終了し「行う」の段階が少し進行した場面が多
く、精神的ポテンシャルが低い選手に現れます。

具体的にいうと計画通りに物事が進まない、結果が伴わない。この様な状態が続いた場合、悪い状態(状態図参照に)なる可能性があります。
この時の最善の対策は、何もしないです。一見無責任に思える内容ですがこの方法が最良であり、責任ある対処法です。それは、プランを考えるうえで注意する事ですが「やるべき事」が決して「やらなくてはならない事」にならないように配慮します。しかし,上手くできない。結果が出ない状況が続くと「やらなくてはならない事」が増えます。結果が出ない原因は指導法の見直しが必要な場合もありますが大体は本人と本人を取り巻く環境にあると私は考えます。ここで無理に指導を行えば「追い込む」から「追い詰める」になり選手に鍵がかかり指導は入りません。また、何もしないという事は選手を休ませる事にもなります。休む事によって精神的体力が回復すれば再開すれば良いことです。

しかし、この事をきっかけにして辞める選手もいると思います。しかし、何もしない事が最善の方法と考える理由は、もし帰って来る時があった場合、「追い詰める」事をしてしまえば選手の帰ってくる居場所が無くなる事になります。

選手の居場所を無くさないためにも敢えて「何もしない」が最善と私は考えます。

あきらめるという言葉の意味には二つの解釈できると思います。

本来の意味である諦める事。それと、明らかに見極める。から来る「あきらめる」です。
何もしないと言う事は今の状況を正確に判断し(明らかに見極める)何もしないという「あきらめる」判断をする事です。

 

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