松尾メソッド
2023年09月26日

ワクワクは必要

 ワクワクは必要

1,ワクワクを得る方法

  仕事にワクワクがないと仕事ができない。これは大方間違いです。社会に出れば今自分の目の前にあることを淡々と誠実にこなし結果を積み上げていくしかないのです。ただ、この作業にワクワクを感じないか、感じるかはその人次第だと思います。前回も話した様にワクワクを得る為には自分で考え、動き、工夫をしなければ得ることはできません。その時に無駄だ、無理だ、大変だと考えワクワクを放棄している人間は多くいます。この状態も成功のピラミッドで解説ができます。

 同じ内容の仕事でもワクワクを感じて仕事をしている人達は上図の「集中」域以上のポテンシャルを獲得しています。勿論社会的に成功している人達は全て「集中」域以上でで活動しているはずですが必ず「葛藤」や「不安」の域を経験しているはずです。その後の一歩の踏み出しは普通の人達よりも大きく速いといった特徴があるでしょう。残念な事はその成功で慢心したり自分のためだけの欲望に支配された人間も多いということです。
 成功という意味合いを広げるならば結果を出す他に自分を肯定できるも含んで良いと思います。結果的には今一歩足らなかったと評価しても自分に満足できる余韻が残っていたら成功と考えます。余韻を残すためには「葛藤」の域を経験し上の域に上昇するための工夫、行動が不可欠です。これが前回提案したカレーを料理する例えになります。例えではカレーの材料とレシピは友人がくれました。これを仕事に当てはめるとチャンスをくれるのは上司かもしれません。取引先かもしれません。同僚ということもあるでしょう。但し目の前の案件を只こなしている人間と、淡々とあっても誠実にこなし結果を積み上げていく人間では仕事をどちらに託すと考えますか。また淡々であっても誠実に仕事こなし結果を積み上げていく人間は自分に対して「正しいプライド」を持っていると感じます。これが自己肯定感です。
 人を育てるためには正しいプライド(自己肯定感)を創ることが大切です。この状態をキープできれば「葛藤」域で工夫して行動する能力を身につけ新しい状況に挑戦する切っ掛けを作ることができます。これがワクワクの切っ掛けで上司、取引先、同僚が持ってきてくれる案件が材料です。したがって人を育てる時に一番注意すべきことは対象の人間の葛藤の大きさ深さ、それと葛藤の位置を正確に把握し適切なタイミングでアドバイスをすることです。アドバイスが適切であれば良い方向性で精神的ポテンシャルを上げることができます。

2,葛藤域の位置

 そこで葛藤の域のみを少し深掘りして解説します。葛藤域は指導者が対応を誤ると大変危険な状態です。葛藤域を上位に不安(成功)に近い状態。下位に不満(失敗)に近い状態として考えると接し方、助言の仕方に細心の注意が必要であることが理解できるはずです。同じ内容の助言でも葛藤上位では好意的に受け止められても葛藤下位では否定されたと感じる事もあります。人を育てる時に重要な事は上手に葛藤域に導き自己肯定感をつけさせることですが雑な対応や指導者の思いだけでの助言では部下の自己肯定感を壊す危険性が高いことを留意すべきです。また指導的立場の人間は、指導する人間よりも多くのことを経験しているために解決を急ぐといった傾向があります。さらに経験を重ねるとこの行為が最も危険であることに気がつくはずです。下図は葛藤域を中心に上下の状態を表したものです。

 上図における葛藤上位域は自分の葛藤の理由がある程度理解でき解決に向け一歩を踏み出す準備が整い始めたいます。葛藤下位域では自分の葛藤の理由も解決策も解らなくなっている状態です。これは葛藤域での指導や助言によって自己肯定感が弱くなり自分の進むべき方向性が解らなくなっているからと思います。この状態では指導的立場の人間は部下に共感し自己肯定感を回復させることしかやれることはありません。間違えば下の不満域に落ちます。

3,ワクワクは必要
 前回の投稿でラジオのパーソナリティの発言で一番の違和感はアドバイスが相談者の自己肯定感を破壊する危険性を感じたことです。それとワクワクを感じたいならば自分の努力も必要です。もし相談者が努力の方法が解らなくて苦しいと言っていたならばその方法をアドバイスするべきと感じたのが違和感の原因です。ワクワクを感じたいおなら今の状況を打破するための工夫も必要です。その為には今の自分を客観的に観る余裕は必要でしょう。相談者には余裕がありません。先ずやるべき事は休むことです。そして自分を客観的に観れるだけの余裕ができたら今の困難な状況を切り抜ける方法を探すことです。一人で行うことが難しいと感じたならば誰かの力を借りることができる柔軟性も必要です。多分その相手をラジオに期待したのかもしれませんがラジオが聴取者との繋がりが深くても近くに相談できる生身の人間は必要です。相談者は生身の相談できる人間をつくる必要があるでしょう。それが間違ったプライドならば捨てるべきです。パーソナリティが言いたかったことは、そんな事だったのかな。

 後 記

 コロナで1ヶ月ほどのブランクがありましたが散歩も思わぬネタを仕入れることができるものです。この投稿はラジオのパーソナリティの発言を非難するつもりで書いていません。ただ複雑な違和感を感じたのは事実です。そして案外メソッドを説明するうえで格好な教材と感じました。
 私はいい年したおじさんです。もう少しで年金もらえる年ですがやはり「ワクワク感」は必要だと思う人間です。いい年したおじさん(おじいさん)が陸上クラブ立ち上げてこんなブログ書いているのもワクワク感からだと思います。次回、私のワクワクの原点について話をします。

 

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